第6回 「年末調整って何?~年末調整だけでは損することも~」
会社員などお給料をもらっている人は毎年「年末調整」を受けていますね。この「年末調整」は、一年間の所得と控除(税金の割引パスポート)をもとに、所得税を計算するものです(これは、税務署が行うのではなく、会社が計算しています)。
毎月のお給料やボーナスなどから税金として天引きされていますが、これはあくまでもだいたいのお金。年末には、きっちりと計算して清算します。これが「年末調整」といわれるもの。なので、一回払ったつもりの税金が返ってきたように見えたり、逆にたくさん払わなくはいけなかったりとするのもこのためです。
また、その年の途中で会社を変わった人は、年末に在籍している会社で年末調整を受けることになります。前の会社でもらった源泉徴収票を提出して、通算した所得税を計算してもらいましょう。また、給与収入が2,000万円を超える人や「災害減免法による所得税の軽減免除」を受けた人(災害で家財や住宅などの被害が条件以上あった人は所得税が軽減されるもの)、年末調整を受けることができません。確定申告を各自行うことになります。
年末調整で、考慮される(控除される)のは、
です。
この控除の詳しい説明は、「所得控除~税金の割引パスポート~」、「所得控除~税金の割引パスポート~その2」を参照してください。
要は、子どもなどの扶養家族や配偶者の控除、生命保険や損害保険などの保険料の控除はこの年末調整で出来るということですね。会社から配られる申請書はしっかりと目を通し、申請し忘れのないようにしたいですね。申請し忘れて、税金を払いすぎていた!ということになりかねませんよ。
年末調整で申請するのを忘れていても、確定申告をすればちゃんと税金は返ってきます。また、上記の控除以外の
も年末調整では出来ないので、確定申告(還付申告)をしましょう。申告のしかたは、「還付申告の方法~払いすぎた所得税を取り戻そう」を参照してください。
いかがでしたか?年末になんとなく行われていた「年末調整」の概要がおわかりいただけましたか?決定された税金をしっかりチェックして、払いすぎているも のがないかを調べておきましょう。申告し忘れがあったら、確定申告(還付申告)をしましょう。年末に子どもが産まれた人も同じですよ。年末調整が終わった 後でも、確定申告(還付申告)すると税金は戻ってきますよ。忘れずに申告しましょう!