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データから考える教育費~こんなデータに着目! その5
このシリーズ初回でもお伝えしたように、「子育て費用」に関わる調査にはたくさんの種類があります。調査をする機関が公的なものもあれば私的なものもありますし、調査の目的によって対象も異なっています。
「一般的にはどうなの?」ということを知りたいときには、なるべく公的な機関が調査したもの、調査対象になるべく偏りがなく、調査・回収の数が多いもの、継続的に調査が続けられているものという視点からデータを選ぶとよいでしょう。
でも、どんな調査にも メリット・デメリットがあるので、1つの調査結果だけではなくいくつかを比較してみると、より全体像がつかみやすいように思います。
前回お伝えしたように、就学前の子どもが通うのは幼稚園と保育所のいずれかがほとんどだと思いますが、これらを管轄するお役所がそれぞれ文部科学省・厚生労働省と、いわゆる"行政のタテ割り"になっているために、この時期の子育てにかかる費用を知るのもむずかしい面があります。
たとえば、この時期に親の関心が高い、子どもの「習い事」。
実はこの「習い事」は、教育費つまり子育て費用全体を考える場合の重要なカギをにぎっています。
家計全体ひいては中長期的なライフプランニングの視点からも、「習い事」にかける費用のバランスというのは大きな影響を与えると言ってもいいぐらいなのです。
その「習い事」をスタートすることが多い幼稚園・保育所の時期を、横断的につかめるような調査はないのでしょうか。
最も一般的な文部科学省の「子どもの学習費調査」が対象としているのは全体の60%弱が通う幼稚園だけです。
...と思って探していたら、おもしろい統計を見つけました。
それは、厚生労働省 「21世紀出生児縦断調査」です。
最新の調査結果 平成22年7月に公表された「第8回 21世紀出生児縦断調査」はこちら↓
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/syusseiji/08/index.html
ネーミングも少し変わっていますが、同一客体をずっと追跡調査しているというのがとても興味深い点です。
"同一客体"というのは、「21世紀の初年」つまり2001年(平成13年)に生まれた子どもを持つ家庭を、以後毎年継続的にほぼ同時期に調査して結果をまとめているというもの。
家族の状況、子どもの生活の状況、子育て意識などについてその年々の変化を見ることができます。
今年発表された結果は、8歳の子どもとその家庭の現状をとらえているわけ。
この調査の中に「習い事」に関する項目があるので、5歳・6歳の就学前の性別状況や、幼稚園・保育所に通う家庭の違い、習い事の費用の年齢別推移などを見ることができます。
次回以降は、この調査をもう少し詳しく見ることにしましょう。
(2010年9月4日 高原 育代)