家計講座

第7回 「医療費控除のあれこれ」

gum06_ph03031-s所得税の控除をみてきましたが、自分自身で申告をしないといけない控除の中で一番多い控除は医療費控除ではないでしょうか?ということで、医療費控除について詳しくご紹介しましょう。

控除が受けられる医療費は?

まずは、医療費控除が受けれるかどうかチェックしましょう。医療費控除については「所得控除~税金の割引パスポート~その2」でご紹介しました。
家族全員にかかった一年間(1月1日から12月31日まで)の医療費の額が10万円以上(その年の所得金額が200万円未満の人はその5%の金額)
で あれば医療費控除の対象になります。ただし、生命保険の入院費給付金や健康保険からの出産育児一時金などが支給されていたらその額は差し引かなくてはいけ ません。例えば、出産一時金として30万円が給付されていたら、医療費が40万円以上であれば控除が受けれるということです。

どんな医療費もOK?

次 に医療費と認められるものは何かを見ておきましょう。病院で受けた一般的な治療や処方された薬代は控除の対象となります。申告の時には、レシートや領収書 が必要になるのでこまめに保存しておきましょう。また、病院に通うための交通費も公共機関のものに関しては認められます。これはメモでOKなので、病院の レシートと一緒に置いておくといいですね。

医療費として認められないものもありますので、注意しましょう。健康診断などの費用は認められません。ただし、その健康診断で病気が発 見され治療を行ったときは検診費用は認められます。また風邪を引いたときの風邪薬などはOKですが、予防のための医薬品は対象外です。本当に病気にかかっ たときに使ったお金と考えたらいいですね。

 -入院
入院時は、個室などにかかる差額ベッド代は、医療費控除の対象となりません。また、医師へのお礼も対象外。病院から支給されれる食事は入院代に含まれるので対象となります。ただし、外食などをした場合は控除の対象にはなりませんよ。

 -出産
出産時は、妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費 用、通院費用は医療費控除の対象になります。健康保険がきかないので、検診費用は対象外と誤解しないようにしましょう。電車やバスなどの交通費ももちろん OK。ただし、出産のための入院の時はタクシーの費用も対象になるようですよ。あとは、入院のときと同じですね。

 -歯科
歯の治療も控除の対象となりますよ。こちらも健康保険できかない高額な治療が行われますが、こちらも控除の対象となります。もちろん矯正も対象となりますが、単にきれいになりたいというだけの美容矯正は対象外です。

いかがでしたか?医療費と認められるものが意外と多いと感じませんか?純粋に病気になった時の治療費用は対象となっています。家族全員の一年間の 医療費が対象。1回入院したら軽く医療費は10万円を超えそうですね。例年は医療費が少ないと思っている方も、病院でもらったレシートはしっかりと保存し ておきましょう。イザというとき還付される税金額が違ってきますよ。

まずは身近な控除の医療費控除についてでした。詳しくは、タックスアンサー 医療費控除をご覧ください。

いかがでしたか?医療費控除など確定申告関連をご紹介してきました。次回からは、新たなテーマで家計に関する情報をお届けしたいと思います。お楽しみに!

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